UIターンの先輩たち
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高木裕文 さん



名古屋市から江津市へIターン 高木裕文 さん(55歳)
長野県出身。高校卒業後、地元で就職するが、30歳で名古屋へ転勤。以来20数年を名古屋で過ごす。早期退職?Iターン生活を考えたのは、五木寛之作『林住期』で語られる「50歳からの充実した人生を林住期と呼び、そこからは自分のために生きる」という考え方に触発されたことがきっかけ。島根に来てからは、スキューバの技術を活かし、アクアスのサメ大水槽の清掃アルバイトというユニークな経験も。夫婦二人暮らし。
しまね暮らし「時間とお金」
 
島根に来てから価値観がすっかり変わってしまい、お金の必要性を感じなくなっています。あってもなくても生活や考え方には影響しないということです。
 
仕事や家族のための人生から自分のための人生へ 50代からのIターンで見えてきた新たなステージ

店を始めたのは、Iターン後、すぐに意気投合した『亀谷窯業有限会社』社長のアドバイスによるもの。現在は同社の販売代理店として、陶板などの陶器類も豊富に扱っている。


 古い民家をリフォームした店内には、客ニーズを優先した商品が並ぶ。お仕着せが嫌いな高木さんならではの品揃え。


 国内外、数々の海に潜ってきた高木さん。

 『しまね海洋館アクアス』の東隣、江津市波子町で、インテリア雑貨からガーデニング用品までを幅広く扱う『京家』。オーナーである、高木裕文さんの島根暮らしも早4年が過ぎた。長年勤務してきた会社の早期退職制度を利用し、51歳で職を辞した高木さん。「大好きだった現場の仕事を離れ、慣れない管理業務のストレスで体調を崩してしまったことや、当時、子どもたちも自立していたこともあり、病気療養も兼ねて早期退職を決意したんです」。
 Iターンを決意したのも、40歳の頃から趣味で始めたスキューバダイビングを大いに満喫したいという思いもあった。「ダイビングを通じて友人も多いグアムへの移住も考えましたが、永住権の問題もあり、それならば海のきれいな日本海側で探そうということになったんです」。そうと決めてから、すぐに頭に浮かんだのが、母親の故郷・島根県。「ダイビングが念頭にあったので、海の近くにある空き家を探していたところ、江津市の空き家バンクでこの家の情報が入り、思わず飛びつきました」と笑う。
 老朽化した家屋のリフォームも自らこなした高木さん。町内からは「若い人が越してきてくれた」と大歓迎。地域での人間関係も豊かになり、趣味で集めていた小物コレクション等の知識を活かしたショップ経営を意気投合した友人から提案され、昨年には住居を利用して店をオープンした。
 「ダイビングを楽しむためのIターンだったんですが…」と日々の忙しさに苦笑いしながらも、「ここでの暮らしを支えてくれる地域の人々への恩返しとして、この店を盛り上げていくことで、町の元気に繋げていけたら」と想いを語る。今では地域の交流の場としてたくさんの人々が集まっている。
 ダイビングを楽しむ事だけではなく、人の輪を広げていくことの楽しさにやり甲斐が変わってきたという高木さん。ひとりよりも地域みんなで楽しむこと。それが島根暮らしの原動力になっているようだ。
20歳(昭和52年)地元・長野で就職するが、組織の再編があり、名古屋へ51歳(平成20年9月)五木寛之『林住期』に触発され、早期退職制度を利用し、会社を辞する51歳(平成20年11月)スキューバ目的で海外移住を考えるが諸般の問題で断念。江津市へIターンする54歳(平成23年4月)地域交流のなかで懇意になった地元窯業会社社長からの提案で『京家』をオープンする

 
 
 
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