UIターンの先輩たち
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奥家広己さん



広島県から浜田市へIターン 奥家広己さん(55歳)
広島県広島市出身。大学卒業後、鉄蓋メーカーに入社。13年間開発営業に携わり、官公庁やゼネコンなどを担当。その後、34歳で金属デザインの会社を設立。44歳の時、旧石見町が主催していた農業体験『しまねアグリメイト』に参加。そこでの農業体験が決め手となり、田舎暮らし(Iターン)の意志を固める。「クドのある家。有機農法によるオールドスローライフ」を目指し、10年間探し求めていた理想の住まいを弥栄町で発見し、昨年6月より同地に定住する。
しまね暮らし「時間とお金」
 
主に農機具などの出費が厳しい。しかし好きで選んだ道だから、知恵と知識を結集して乗り切っていきたい。(お金以外は満足度100%)
 
竈(クド=かまど)のある家と有機農法が理想の生活 すべてを叶えた弥栄町で始まるオールドスローライフ

10年間探し続けたクド。土間作りの厨房の片隅で奥家さんに命を吹き込まれ、現役で活躍中。


スイカやトウモロコシ、安納芋を栽培するハウスが3棟。1.4反では水稲、1.9反の休耕田では小豆を作付け予定。


奥家さんの家。野生のキジが目の前を闊歩するような弥栄町の環境を大いに気に入っている。

 昨年6月、浜田市弥栄町に移住、農業生活を始めた奥家広己さん。金属、建設分野で長く働いてきた奥家さんが、農業分野を目指したのは、「元々、街での生活は性に合わなかったんです。そこで、街が嫌なら田舎暮らし!それなら農業だ!ということですよ」と高らかに笑う。
 そんな元気で明るい奥家さん。Iターンは、10年前、邑南町(旧石見町)が主催していた農業研修に参加したことがきっかけだが、その時点では島根県はIターン候補地のひとつでしかなかった。
 「良い物件があればすぐに田舎へ移住したかったが、いい条件に巡り会えなかった。10年間探し回って、やっと見つけたのがここだった」と苦笑い。そこまでして探し求めたのは、マキ木をくべて料理の煮炊きをする、昔懐かしい『竈(クド=かまど)のある家』。理想の暮らしを昭和初期に求めていた奥家さんにとって、クドは必要不可欠な存在。
 そんな理想の家を浜田市の『空き家バンク』で発見。直後に浜田市主催の田舎体験ツアーに参加し、ツアーの合間に家を見学。一目で気に入り現在に至る。農業を優先したため、家の補修がままならないと苦い顔だが、クドがあるためガスは引かず、さらに囲炉裏を自作するなど、徐々に奥家さん流の住まいに変貌しつつある。
 奥家さんが暮らす弥栄町木都賀は一帯が水田という地域。そんな土地で畑作のスイカやトウモロコシの有機農法を成功させることが目下のテーマだという。「まわりからは無謀だと言われますが、それでも自分を信じて頑張ります」と力強い。そんな熱い人柄はすぐに受け入れられ、地域の人とのコミュニケーションも良好。
 「人も暮らしもイメージどおりですが、農業では人力の限界を痛感しています。今後は機械導入と作物の販路も考えていかないと。夢ばかりではなく、仕事やお金についての現実も冷静に見据えて、着実に生活の基盤を固めていきたい」とインタビューを締めくくってくれた。
22歳(昭和53年)大学卒業後、鉄蓋メーカーに入社。 34歳(平成2年)13年勤務した会社を退職後、金属デザインの会社を設立する。
44歳(平成11年)『しまねアグリメイト』に参加。田舎へのIターンを決意する。 55歳(平成22年)浜田市の『空き家バンク』で現在の住まいを見つけ、農業体験ツアーに参加後、移住する。※浜田市『空き家バンク』http://www.hamada-akiya.com

 
 
 
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