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奥出雲町「CAFEシナトラ」バーテンダー 石原信雄さん(75歳)
激動の1960年代から海外に飛び出して培ってきたバーテンダーとしての人生 唯一無二の経験を故郷・奥出雲で活かす
 今春、奥出雲町横田にオープンした『CAFEシナトラ』。バーテンダーを務めるのは、長年、ニューヨークやハワイなどでカフェバーを営み、3年前に妻・彰子さんを伴い、故郷・奥出雲町に戻ってきた、大ベテランのバーテンダー・石原信雄さん。
 兄を頼って上京したのが17歳。デパートの食堂で働きながら、すぐにカクテルの勉強を始めた。当時、日本でも珍しかったバーでの勤務を経て、旅行先のパリで見たギャルソンに憧れ、修行の後、31歳で渡仏するが、不運にも5月革命(1968年)と遭遇する。
 「その影響で私のような外国人の働き口もなくなりましたが、知人を介してニューヨークのお店をやらないかと誘われ、ようやく先が見えたんです」と懐かしそうに語る。
 渡米後、妻の彰子さんと知り合い結婚。1男1女をもうけ、独立後のカフェ経営も波に乗り、アメリカで充実した年月を数える。
 そんな石原さんが帰郷を決意したのは、アメリカの次にカフェバー経営をしていたハワイ在住のころ。 「故郷に錦を飾るというわけでもないのですが、上京するときから65歳で島根に戻ることを決めていました。ワイフも賛成してくれましたし、島根に戻って店ができたら。そんな気持ちで帰郷したんです」と笑う。しかし、理想的な条件に巡り会えず、一旦、東京で店を構えるが、そんなときに奥出雲で飲食店を経営する松崎氏に、もう一度島根での活躍を乞われ、『CAFEシナトラ』が誕生した。
 現在は午後5時からのバータイムのみの勤務だが、今なお現役の充実した毎日。6月には帰郷を祝して幼なじみが同窓会を開いてくれたんだと嬉しそうに語る。
 「海外暮らしが長いワイフも『空気と食べ物がいい!』と故郷を気に入ってくれた。今では、ハワイの友人達にも島根を宣伝しているんです」と笑いながら続ける。
 最後に、「娯楽を通じて外国と交流できるよう、地域に貢献していけたら」と石原さん。
 御年75歳のバイタリティは見習うべきところばかりだ。

かつて日本でも流行したカクテル『青い珊瑚礁』を熟練テクニックで披露してくれた。


NY時代、フランク・シナトラから指名された逸話も。それが店名の由来となる。


夜はバーとして親しまれているCAFEシナトラ。現在、石原さんは夜のみ勤務。


区画整理で刷新された奥出雲町横田の中心に『CAFEシナトラ』はある。
 
 
 
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