しまねで暮らし、しまねで輝く  ネクストジェネレーション
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川瀬 知美さん 28歳 幼い頃から遊び親しんできた 島根県南西部の大自然 遊び場から働き暮らす場所へ




高齢になった祖父の手伝いがきっかけで米作りが本格的になっていったという川瀬さん。昼夜の寒暖の差が激しい吉賀町ならではの、美味しいコシヒカリが育つ。



愛犬の名前とドイツ語の挨拶を組み合わせた「ダンク・ダンケ」という店名は川瀬さんと母史恵さんの共作。



自由な家風というだけあり、友達同士のような川瀬親子。



4.自慢の自家製天然酵母パンは市販の天然酵母を使わず、すべて自前の米やとれたての野菜や果物を使い、一から酵母種を作る本格的なパン。体が元気になるパン作りがモットー。



7反強あるという祖父母の広大な田圃。春からの米作りが楽しみだ。




母親のパン屋開業でIターン 現在は米作り中心の吉賀ライフ
 鹿足郡吉賀町田野原。一級河川高津川の水源があり、すぐ近くには山口県(岩国市)との県境にかかる峡谷の名スポット『深谷大橋』のある島根県南西部の町。  そんな田野原で『自家製天然酵母パン ダンク・ダンケ』を営む川瀬知美さん。母親の史恵さんが経営する店を手伝いながら、自分は米作りに精を出すという、家族経営ならではの自由なライフスタイルをおくる毎日。現在は春からの米作りに向けて英気を養っている。
 生まれ育ったのは大阪府豊中市の川瀬さん。吉賀町は母親の故郷で、幼い頃から夏恒例の里帰りで過ごしてきた第二の故郷という気持ちが強い。
 そんな川瀬さんだが、映像音響の専門学校を卒業後、ブライダル関連の音響スタッフを経て、映像制作会社などで働いている最中でのIターンだった。
 「母から『実家でパン屋をやるから帰郷する』と聞いて、それなら私も手伝いたいと思って、一緒に吉賀町にやってきたんです。うちは根っから自由気ままな家風なんですよ」と笑う。
 生まれ育った大阪から遠く離れていても、毎年遊びにきていた大好きな土地でもあり、当初は様子見のつもりで、3年間と期間をきめてIターンを決意。ただし、本格的に米作りを始めた今は、大阪へ帰るつもりはないそうだ。
 パン屋は、ネット販売と道の駅や地域の商店へ卸す他、各種イベントへの出店などもこなす。それと平行し米作りを始めた。
 「米を育てるのは、町内の土井さん(注連川の糧の会)の指導を仰いで、昨年から本格的に始めたんです」。他にも地域のUIターン者が集まる「有機農業塾」にも参加し、川瀬さんの農業ライフもますます有意義に進化しているようだ。

人々の優しさが身に浸みる 田んぼ発コミュニケーション
 川瀬さんにとって、第二の故郷という吉賀町。豊かな自然に囲まれた環境と共に、今は地域の人々の人柄を実感することが多いという。
 「Iターンした頃はパン屋の手伝いが中心で、主に家の中での作業だったんですが、田んぼを始めた頃から頻繁に声を掛けてもらえるようになり、それを機に町の人たちと仲良くなっていったんですよ」と、とても楽しそう。取材中も近所のお年寄りに「○○ちゃん!」と声を掛けるなど、年の差を超えたコミュニケーションを楽しんでいるようだ。
 また、川瀬さんにとって心強いのは、町内にIターン仲間が多いこと。「横浜から来た田中君は農業、下関から来た伊藤さんは野菜、他にも役場勤務とか、私がこっちに来てから5〜6人は増えたんじゃないですか」。
 気心知れた仲間たちに支えられながらの農業ライフは雪解けと共に始まる。

充実したライフスタイル 知る人ぞ知る吉賀町の良さ!
 都会育ちの川瀬さんに、吉賀町で暮らすうえで、いろいろと困ることはないのか?と尋ねると、「まったく問題なしです」とあっけらかんと笑う。
 「益田も岩国も広島も同じ1時間で行けるし、大阪も車で片道4時間ですからね!今でも2ヶ月に一度の割合で大阪に帰ってますし」と続ける。普段の買い物は広島や益田、岩国へ。洋服などまとまったものは大阪へ帰ったついでにと、他所へのアクセスも便利。素晴らしい環境と便利なアクセス、吉賀町という中山間地域に生きるライフスタイルは川瀬さんにとって贅沢ライフでもあるようだ。
●川瀬さんProfile
大阪府豊中市出身。宮崎駿監督の「もののけ姫」ドキュメントに感銘を受けて、映像の仕事に関わろうと、専門学校で映像と音響を学ぶ。その後、ブライダル関連の音響技術者を経て、「自分史」の制作を主な業務とするビデオ制作会社に入社。母・史恵さんが吉賀町でパン屋を開業するという話を聞き、24歳の時、人生勉強も兼ねて吉賀町へやって来る。そんな吉賀町暮らしも4年が経つ。
「自家製天然酵母パン ダンク・ダンケ」
http://www.dank-danke.com


川瀬さんの暮らす街-吉賀町-
2005年に六日市町と柿木村が合併し、誕生した吉賀町(人口/約6,800人・世帯数/約3,000世帯)。島根県の南西部に位置し、高津川とその支流に沿い耕地が開けている。この地域は古くから吉賀地方と呼ばれ、藩政時代は参勤交代にも使われた主要街道筋で宿場町でもあった。町章は吉賀町の「吉」の字がモチーフとされ、豊かな自然に恵まれた町を表している。
【大井谷棚田】
大井谷棚田
【六日市温泉】
六日市温泉
【わさび】
わさび
約600年前に築かれ、守られている石垣の田んぼ。その数は600枚以上。南向きに小さな田が棚状に並び、その姿は平成11年に「日本の棚田百選」に選ばれた。 慣性関節リウマチ、神経痛、神経炎、疲労回復などに効能があり、泉質は肌にやわらかく、さらりとした湯。源泉の温度も37℃と、そのまま入浴できる丁度良い温度。 自然豊かな吉賀町ではわさびの栽培が盛んに行われている。自然に囲まれた地域の気候として冷涼で、澄んだ水に恵まれたわさびはすぐれた風味と評判。
 
 
 
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