UIターンの先輩達

山根学さん(31歳)
 センスのよいスマートさと、飄々としたキャラクターの
 組み合わせは、いかにも個性的なお店のオーナーと
 いった感じ。しかし、そんなクールな雰囲気の中にも、
 人の縁を大切にする熱い血潮が流れているのが、
 山根さんの魅力だろう。
アメリカ(フロリダ州マイアミ)から松江市へUターン
千葉県で生まれた後、父親の転勤で松江市へ転居。高校卒業を待って、かねてからの夢だったアメリカへ渡る。 アメリカの国情悪化でやむなく帰国した後、大阪や東京でバーテンダーを経験する。 帰郷後はイタリアン、ケーキと修行を重ね、平成20年『イタリアンバール LAG』を開店する。
今夏には、同じく松江市内での新店OPENが控えている。
好きな言葉は、『夢は想像することから始まる』。
家族が出来て、お店を始めて、バタバタはしていますが、少なくても、毎月必ず家族と過ごす時間を作っています。
タイムテーブル/マネーテーブル

バイタリティにあふれる行動力で 起業から町づくりへと広がる夢
 松江京店商店街にある『イタリアンバール LAG(ラグ)』の若きオーナー、山根学さん。“バール”とは、ドリンクから食事まで楽しめる、 庶民的なイタリア流カフェのこと。場所柄、観光客も多いが、昼夜ともに常連客でにぎわう、名前どおりに親しみやすいお店だ。
 幼少時代から学生までを松江で過ごした山根さんは、高校卒業後、アメリカ(フロリダ州マイアミ)へと飛び立つ。 「アメリカで永住権を取り、向こうで飲食店を経営する目標があったんです。当時はまだ大きなチャンスをつかめる可能性のある国でしたから」。
 現地の寿司屋で働きながら永住権獲得の機会を待つが、テロが頻発したことで永住権の審査が厳しくなり、志半ばで帰国を余儀なくされる。
 再挑戦を胸に秘めつつ、大阪、東京の飲食店(バー)で働くなか、松江市内にあるイタリアンの店との出会いで帰郷することに。
 「偶然立ち寄ったんですが、雰囲気、味ともに気に入って、その場で働かせてほしいと、オーナーに頼んだんです」。
 こうして働き始めるも、パティシエを兼ねるオーナーの影響でケーキ作りに惹かれ、次のステップとしてケーキ屋での修行を開始する。
 アメリカ行きに始まるフットワークの軽さは驚くばかりだが、「僕の行動は、すべて出会いと人の縁から始まってるんです。 LAGがバー、パスタ、ケーキと揃えるのも、お世話になった人々の好意を無駄にしたくないから」。 
 そんなたぐいまれな行動力は、周辺の町づくりにも向けられている。
 「京店商店街って、整備はされているけど、まだ生かしきれてない。かつてここで企画されていた『土曜夜市』のような活気を取り戻したいんです」。  そうして実現したのが、昨年5月の『アートストリート』。LAG前を中心に、地元アーティストの作品、パフォーマンス等で盛り上げ、手応えも感じた。 そして目指すのは、土曜ごとのイベント開催。
 「こういう企画ができるのは、市内では京店しかないと思うんです。人が集まると、アイディアも集まる。これを機に、さらに面白いことができれば」。
 山根さんのフットワークは、さらに大きくステップしていきそうだ。 
『アートストリート』に参加したワードアーティスト藤原晃平さんの『LAG』がモチーフのアートが飾られる。
新店オープンも信頼できるスタッフとの巡り会いで実現したという。ハートフルな人間関係が新展開を創りだす。
手作りインテリア等、こだわりに満ちた『LAG』の店内。観光で賑わうエリアに見つけた隠れスポットのようだ。
定住までの経緯
[平成9年 19歳]アメリカでの永住と起業を目標に、フロリダ州マイアミへ。現地では寿司屋で働く。 → [平成12年 22歳]アメリカ国内でテロが頻発したことで、永住権獲得へのハードルが上がり、やむなく日本へ戻る。帰国後は、大阪や東京でバーテンダーとして経験を積む。 → [平成13年 23歳]帰郷したときに、偶然入ったイタリアンの店に感動し、すぐさまその店で働き始める。その後はケーキ作りにも目覚め、市内のケーキ店でさらに修行を重ねる。 → [平成20年 30歳]松江市京店商店街に念願の店、『イタリアンバール LAG』を開店。店の運営とともに、町づくりにも参画し、夢は“土曜夜市の復活”。今夏には松江市東本町に新店をOPENさせる。
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