シニアライフ

陰山昇さん(60歳) あつみさん(59歳)
荒神谷史跡公園内
荒神谷博物館オープンカフェ経営(簸川郡斐川町)
趣味の海外旅行も、過去にガラパゴス諸島やナイアガラの滝へ行くなど、かなりの本格指向。 カフェと旅行、それぞれがいい刺激となって生活のリズムを生み出しているようだ。 「それぞれの環境や状況もあるだろうが、もし第二の人生を考えているなら、 まだ余力のある60代のうちにはじめた方がいい」と実践者ならではのアドバイスも。


 料理自慢の昇さんのこだわりも相当なもので、
 優しい味のそばのだし汁や、ひと味違う薬味
 の岩のりなど「すべて企業秘密です」と笑う。


 大好評のオリジナル和菓子は、菓子処が実家
 のあつみさんが考案したもの。公園内で作られ
 た赤米や黒米を使用した饅頭は、意外にも男
 性客に大人気とのこと。


四季のうつろいを生活のリズムに ささやかな日々の変化にも心躍る 悠々自適な“史跡公園”カフェ
 荒神谷博物館でカフェを営む、陰山昇・あつみ夫妻。 博物館のある荒神谷史跡公園は、名物の古代ハスが薄紅の花を咲かせる七月を盛りに、多くの人が訪れる斐川町観光の好スポット。
 カフェをはじめる以前は公務員だったお二人。かつて博物館に関わっていたこともあった昇さんが、 親交のあった博物館館長に「喫茶コーナーでもやってみないか」と誘われたのがきっかけだったという。
 「娘たちの自立など、いろいろな責任から開放される絶好のタイミングでお話しをいただいたので、定年には早かったが、思いきってやることにした」と昇さん。 あつみさんも「以前から「人の癒しになる何かが出来たら」と考えていたので」と一も二もなく大賛成。
 そうして始まったカフェは、交流学習室を利用。講義があるときは休業し、シーズンオフの秋冬も店じまい。 「そのうえ、自分たちの都合で休むこともあるので…」と頭を掻く昇さん。まさに気ままなカフェ経営といったところだ。
 とはいえ、サービス向上には余念がなく、ドリンクサービスのオリジナル和菓子をはじめ、地元食材のメニュー作りにも腐心する日々。
「それと、割子そばなどは量が少し多めかな。このあたりじゃあ、それがもてなしの基本だから」と町内出身の昇さんらしい発想やこだわりも面白い。
 そんなカフェも今年で三年が経つ。生まれも仕事もずっと大社町のあつみさんは、「このカフェをやるようになって、はじめて斐川町を故郷と思うようになった」と感慨深げ。 “婦”唱“夫”随とばかりに、「気づかなかったけど、かつてはストレスがあったんだなぁと、今になって実感します。島根を振り返る余裕も生まれた」と昇さんも続ける。
 印象的だったのは、「四季でリズムをとる」という生活サイクル。春夏はカフェに精を出し、秋冬には趣味の海外旅行に出かけるという。
 第二の人生にふさわしい、ゆったりとした時間割で荒神谷カフェの一日は過ぎていく…。
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