おかえりなさい!! - 私はこうやって島根へのU・Iターンを実現しました

産業体験がきっかけでIターン 大自然に囲まれて暮らす楽しさを実感

プロフィール

長瀬由佳子さん
  • 年齢/38歳
  • 出身地/広島県広島市
  • 現在の住まい/島根県邑南町
  • 現在の仕事
    創作茶房・楽人
  • 産業体験先
    香木の森公園(株式会社香りの里)
 

妹がきっかけで香木の森へ

 季節ごとに、色とりどりのハーブが香る邑南町の「香木の森公園」。その近くに、バンガロー風のカフェ「創作茶房・楽人(たのしびと)」がある。この店内で、訪れる人たちを笑顔で迎えているのが、長瀬由佳子さんである。現在は、Iターンで邑南町に暮らしている。

 長瀬さんは広島生まれ、広島育ち。以前は、子供向け英会話の講師として働いていた。人と関わるのが好きな長瀬さんにとっては、やりがいのある仕事ではあったが、仕事に追われる毎日。出張も多く、ストレスに耐えかねて、ついに仕事を辞めることにした。
「次の就職先を探している時に、妹が「香木の森研修制度」があることを教えてくれたんですよ。邑南町という町も知りませんでしたし、ハーブには多少興味はありましたが、自分で栽培するなんて考えたこともなかったのですけれど自然の中で暮らすのもいいかな、と思い応募しました」。

 そして香木の森公園のスタッフとして1年間、ハーブの育苗、手入れ、そして園内にあるクラフト館での加工作業など、幅広い仕事を体験した。
「種から植物を育てるのは、小学校以来だと思います。植物は品種ごとに手入れ方法が違うので、学ぶことばかりでした。でも、毎日土と触れ合って、花の成長を見守るのはとても楽しかったです。広島で暮らしていたら、絶対出来なかった体験だと思います」。

オーナーの誘いで邑南暮らしを決意

 1年間の研修を終えた後、長瀬さんは広島に帰るつもりでいたという。しかし、現在の職場「楽人」のオーナー三宅純夫さんとの出会いで、邑南暮らしを続けることになった。
「研修期間中、「楽人」にはよく食事に来ていたんですよ。料理もおいしいし、オーナーも素敵な人なので、研修仲間が集う場所でした。研修が終わる頃、進路のことを相談したら「うちで働いたら?」と言ってもらい、就職が決まりました」。

  1. オーナの三宅純夫さんと。
  2. 美しい山々に囲まれた「楽人」の外観。
  3. 3日かけて熟成された人気のカレー。

 自然に囲まれたのどかなロケーションと、料理から建物に至るまでの「手作り」への楽しいこだわりが、「楽人」という店名に表れている。メニューは、地元産の食材を使った手作りの料理がモットー。人気のカレーや、石窯で焼くピザなどには、店の横の畑で栽培された野菜や、オーナー自らが作る天日干し米が使われている。長瀬さんは接客だけでなく、数日熟成させるというカレーの仕込みや、天然酵母を使ったパンや、ピザ生地の仕込みなども、オーナーとともに行っている。
「この店のいいところは、本当に“手づくり”の良さにあふれているところです。建物も内装もオーナーが自分で建てたもの。この店自体が自然の魅力にあふれた空間だと思います。せっかく素晴らしい自然に囲まれているのだから、その素晴らしい雰囲気も満喫して帰ってほしいと思います」。

 そんな長瀬さんの心配りからリピーターが絶えない。休日ともなると広島方面から訪れる客も多いという。

地域活動で地元に恩返し

 休日は、ふらっと温泉に出かけているという長瀬さん。「広島にはこんなに温泉がないので、島根に来たときは驚いた」と、島根の魅力を実感しているという。

 また最近は、地元の小学校に出かけて、読み語りなどを行う地域活動にも参加している。
「図書館にもよく行くんですけど、地元の人との繋がりも増えてきて、いろいろなところに出かける機会が増えています。読み語りは楽しいですよ。英会話講師の時も子ども相手の仕事だったので、とても楽しく参加させてもらっています」。

 Iターンということを忘れさせるほど、邑南町に馴染んでいる長瀬さん。これからも、いろいろな場所でその魅力を発揮してくれるに違いない。

長瀬さんの今に至るまで

広島で英会話講師をしていたが、多忙からくるストレスで退職を余儀なくされる。
妹がきっかけで、香木の森研修制度を知り、申し込む。
香木の森公園にて、2007年4月〜2008年3月までの1年間研修を受ける。
2008年、オーナーの誘いで「創作茶房・楽人」のスタッフになり、現在に至る。