晴耕雨読 - ある団塊世代のセカンドライフ

健康食材の「エゴマ」作りで第二の人生を健康で楽しく!

 

それぞれの事情で都会地からUターン

 近年の健康ブームの中、注目を集めている「エゴマ(荏胡麻)」。シソ科の植物で、ゴマにはほとんど含まれない「α リノレン酸」という健康に良い油が豊富だということで、人気を集めている健康食材である。

 その「エゴマ」栽培を地域をあげて行っているのが「川本エゴマの会」である。約百人の会員の中で、都会地からのUターンで第二の人生をスタートした人たちがいる。

 釜田雄二さん(58歳)、花田吉隆さん(57歳)、小西はる子さん(60歳)の3名である。

 東京や大阪で長年働いてきたが、定年や家庭の事情などでUターンを決意。エゴマの会の代表・竹下禎彦さんらの勧めもあり、それぞれ自宅の畑でエゴマ栽培をおこなっている。
「長年、東京で暮らしてきました。一度体調を崩したことがあり、第二の人生をスタートするなら体力が残っているうちのほうがいいと、Uターンを決意しました。」(釜田さん)
「母親の体調が悪くなり、介護のために帰省を決めました。自宅には何年も使っていない畑があったので、エゴマ栽培の話をもらったとき、やってみようと思いましたね」(花田さん)
「大阪では長年のハードワークが重なって、薬が手放せない生活を送っていました。定年を迎えて帰省しましたが、のんびりと暮せるようになり、体調もとてもよくなりました」(小西さん)

エゴマ栽培で農業の楽しさを知る

 エゴマは痩せた土地でも栽培が可能で、手入れも簡単。高齢者や女性でも栽培しやすいというメリットがある。3人とも農業は素人であったが、近所の農家のサポートで、無理なく農業を続けている。
「近所の方があれこれ教えてくださるので、ありがたいですね。都会だと、隣近所のことに口を出すのはタブーですが、こっちは遠慮なく何でも言ってくれる。それが田舎の良さだと実感しています」(小西さん)

 会社勤めが長かった花田さん、釜田さんは、自然と触れ合う楽しさを実感している。
「会社員の時は、天候を気にすることすら、あまりなかったです。今は、自然の偉大さというか、豊かさを感じる毎日です。体を動かすのが楽しいし、人との交流も増えました」(花田さん)
「今は、自家製の発酵肥料を研究しています。材料から揃えて、あれこれ試行錯誤をしていますが、これで収穫量が増えるととてもうれしいんです」(釜田さん)

収穫したエゴマを囲んで、農業談義に花が咲く。

昔ながらの道具をつかって、エゴマの選別を行う。

エゴマを使った加工製品も次々に生まれている。

田舎生活の魅力とは?

 エゴマの収穫は秋。その後、選別して出荷する。自然と共に暮らしながら「生きがい」や「やりがい」のある生活。3人にUターンの良さを聞いた。
「晴れた日は農業、雨の日は読書。まさに「晴耕雨読」の生活です。こんなゆったりとした時間は、大阪ではありませんでした。今は、スローライフを楽しんでいます」(花田さん)
「太陽とともに起き、美味しい空気を吸い、体を動かして暮らす。そんな自然な生活こそ、人間本来の生き方なんだと思います。若い方もどんどん田舎暮らしを始めてみたらいいと思います」(小西さん)
「私は新しい目標ができましたね。エゴマ栽培をもっと拡大したい。いろいろな栽培技術を研究して、地域に貢献したい。農業は本当に楽しいと、最近実感しています」(釜田さん)

 現在、エゴマの利用促進の取り組みも進んでおり、食用油や豆腐、せんべいなど各種の特産品開発も進んでいる。3人の活躍の場は、ますます広がっていくに違いない。

花田 吉隆さん(写真:左上)

川本町出身(57歳)

釜田 雄二さん(写真:右上)

川本町出身(58歳)

小西 はる子さん(写真:左下)

川本町出身(60歳)

都会地からUターンし、「川本エゴマの会」(代表・竹下禎彦さん)に参加。第二の人生をエゴマ栽培にかけるとともに、のんびりとした田舎暮らしを楽しんでいる。