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兵庫県伊丹市から
大田市温泉津町に
Iターン
またよし                  
又吉 加那さん(24歳)
 
personal data
<職場> 温泉津町「温泉津やきものの里」
<仕事> 施設でおこなわれる焼き物教室の指導
       インストラクター
 江戸時代、石見銀山や生活物資の積出港として活況を呈した温泉津町は、名湯とともに、国内最大級の登り窯を有する焼き物の産地としても歴史ある町。「温泉津やきものの里」は、その特色を生かした施設として、焼き物の歴史展示や焼き物教室などを催している。
 この施設で陶芸インストラクターとして働くのが又吉加那さん。造形芸術大学で陶芸を学んでいた大学4年のとき、恩師に勧められるままに訪れた温泉津にすっかり魅了され、大学卒業後、1年間の産業体験を経て、正式にインストラクターとして採用された。
 温泉津の第一印象を「最初に感じたのは、“彩りのある町”だなあってこと。それと、今までに見たことのない人たちがたくさんいたことですね」と又吉さん。彼女のいう“見たことのない人たち”とは、この町で活動する陶芸作家たちのこと。それまで出会った陶芸に関わる人は先生のみ。ゆえに、初めて出会った陶芸を仕事とする人々に衝撃を受けたのだ。そもそも大学で陶芸を学んだのも、地元伊丹市にある「柿衞文庫(かきもりぶんこ)」でさまざまな伝統工芸に触れ、職人の世界に憧れたのがきっかけ。実際に物を作ることを生業にする人々が生活する町…。又吉さんは、そんな温泉津に心から住みたいと感じたのだ。
 学業を修めた後、温泉津の住人になった又吉さんは、ここで一人暮らしの大変さを痛感することになる。「単純に生活することが大仕事。
近所の人たちの差し入れがこんなにありがたいものとは思いませんでした」と笑う。最近は一人暮らしにも慣れ、山菜を採りに行くなど、たくましい自活力も備わった。
 何かと支えてくれる地域の人々の温かさも彼女を日々勇気づけてくれているうえ、陶芸、畳、酒などの若い作り手たちとの交流も刺激的で楽しい。「温泉津には“物づくり”を大切にする人と文化がしっかり根づいています。この素晴らしい環境のなか、焼き物にこだわらず、さまざまなものを作っていけたらと思っています」。又吉さんの職人人生は、いま始まったばかりだ。
登り窯が印象的な「やきものの里」が職場。焼き物教室や、展示コーナーで温泉津の焼き物の歴史を紹介している。
 
▼平成12年 18歳
柿衞文庫で触れた木工職人の伝統技術に影響を受け、職人になるべく京都造形芸術大学に進学する。
▼平成16年 22歳
大学の先生の紹介で、初めて温泉津町を訪れ、町の人々や物づくり文化を一目で気に入る。
▼同年春 22歳
田舎生活のための自動車免許取得などを済ませ、温泉津での産業体験がスタートする。
▼平成18年 23歳
1年間の産業体験が終了。同時に陶芸インストラクターとして自立。
温泉津の生活にも慣れ、仕事と並行して自分らしさを追求した創作活動を始めたばかり。
   
待望の田舎暮らしが出来たことですね。海も山も温泉もあって、念願叶って嬉しいです。それと石見神楽を舞う人のきれいさに圧倒されました。いろんなものから影響を受けて創作に生かしたいです。
 
   
自分の表現を続けていくことですね。焼き物にこだわらず、職人としての自分に磨きをかけていきたいんですよ。そして温泉津に住むことで得られるオリジナリティ(カラー)を追求していきます。
 
BeanS topバックナンバーVol.20 》UIターンの先輩たち