ツガニ

益田地方を流れる母なる高津川は、江の川、斐伊川に続いて県内3番目に長い川だ。全国で唯一つ、ダムの無い一級河川としても知られている。 その美しい高津川は、アユやカニの宝庫だ。毎年、夏のアユ漁に続いて、8月下旬から11月ごろまでのツガニ漁が行われる。ツガニは、一般にモクズガニとも呼ばれ、甲羅の直径はおよそ10センチ。長い毛が生えた親爪が特徴。夜、産卵のために河口付近に下るところを捕獲する。ツガニ料理は、生きたままのカニを調理することが多い。甲羅と足の硬いところを取り除き、すり鉢ですりつぶし、それを布で濾して熱湯に入れる。すると卵が固まり、トウフのような状態になる。それに塩のみで味付けをして汁にして食べる。まさしくカニ汁だ。カニ独特の甘味と香りが喉元を過ぎると、幸せの極地に達する。また、すり身を団子にして澄まし汁にしたり、ネギやシイタケ、人参などの野菜を入れてしょうゆ汁にしたり、炊き込み御飯は、一匹、そのままを入れて炊きあげる。今は、高津川の住人ツガニは数を減らしつつあり、「珍味」として人々の口に入るようになった。 しかし、ふるさとの味として、こよなく愛されている存在だ。
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