小醤油味噌(なめ味噌)

「小醤油花が咲くころになったね」。島に秋風が吹きはじめる9月初旬、島のあちこちで、こんなあいさつが交わされる。小醤油味噌は、島に醤油が手に入りにくかったころから、その代用品として作られてきた自前の調味料だ。
醤油と味噌の風味が溶け合い、そのまま熱い御飯やキュウリにのせても美味しい、もろみの状態のなめ味噌だ。  小醤油味噌作りが始まるのは、昼の暑さと夜の涼しさが発酵にほどよい9月。小麦、大豆を原料に、麹菌を混ぜ繁殖させる。それを1日1回、かき混ぜて均一に熟成させる。そして、1カ月後には出来上がる。小醤油味噌を仕込むとき、麹菌によって表面が白くなる。これが、島の人々の時候のあいさつに出てくる「小醤油花」だ。
今ごろは、9月になると挽いた大豆と蒸した小麦に麹菌を混ぜ、2日ほどねかせた状態のものが店頭に並び、それを使う家庭が多いという。しかし、そこからは家庭の手作りで、加える塩や水飴、みりんなどが各家庭の味を決める。この味噌を使った焼き飯や野菜の炒めもの、また、マヨネーズと合わせてドレッシングにしたりと、小醤油味噌を使った隠岐ならではのレシピも多い。夏バテなどで食欲が今一つといったとき、献立に困ったときにも貴重な一品だ。
ふるさとうまいもん便り
ふるさとうまいもん便りバックナンバー》
Vol.14 Vol.13 Vol.12 Vol.11 Vol.10 Vol.9 Vol.8 
Vol.7 Vol.6 Vol.5 Vol.4 Vol.3 Vol.2 Vol.1 

BeanS topバックナンバーVol.12 》ふるさとうまいもん便り