トップ金属工業株式会社江津工場
 
キーパー株式会社三隅工場
●ISO9001認証取得工場 ●操業開始/平成6年3月 ●従業員数/42名 
●住所/島根県江津市松川町上河戸390-19 TEL 0855-55-0567 FAX0855-55-0587
[会社概要]○自動車構成部品のプレス加工用金型および治工具の設計、制作

“一品一様”が求められる金型製作 加工精度の高さで信頼に応える
ユーザーが自動車を購入するとき、選択肢はデザインと価格の二つが優先されるという。大手国産車メーカー各社の技術力に大差が無い今、ユーザーの心を惹きつけるデザインと、それに見合う価格を実現した新型車開発、あるいは既存車のモデルチェンジがポイントとなる。メーカー各社の市場競争は激しさを増す一方だが、その開発力を支えているのが、自動車を構成する部品の“金型”だ。ドア、トランク、ボンネット、ルーフパネル…と、自動車メーカーの製造ラインで組み立てられる様々なパーツは、精度の高い金型があってこそ安定量産が約束される。金型は、自動車製造の“DNA”と言えるのかもしれない。
トップ金属工業(株)は、金型製作の専門メーカーとして昭和38年に大阪府東大阪市で産声をあげた。自動車業界向けのプレス用金型をメインに、家電製品向けの精密金型を含む板金プレス金型の製造で技術力を磨いてきた。日本の金型業界は品質・生産量とともに世界一のレベルを誇る。しかし、長びく不況の中、大手自動車メーカー各社の低コスト・開発期間短縮を追求する動きは加速。東南アジア諸国の追い上げもあって、下支えの金型業界はその体力を試される時代を迎えている。トップ金属工業(株)は、最先端のCAD/CAMや大型NC(数値制御)工作機械による製造工程と、人の手仕事による調整作業を融合させた金型製作でメーカーの信頼を得ている。どんなに機械が高性能になろうと、最後に熟練した技術者の手を通してこそ、メーカーが求める金型に命が吹き込まれることを知っているからだ。

地元採用の若手技術者がリードする江津工場は 本社をしのぐ主力工場に成長
県と江津市の誘致を受け、15名のスタッフで操業を開始したのは平成6年。ここでは広大な敷地と最新鋭の工作機を武器に、本社工場(昭和55年、大東市へ移転)では扱えない大型サイズの金型製作が可能となった。国内メーカーではサッシュレスドアー、トランクとリヤウィンドゥの一体化、左右ドアのセット加工、そしてフロントフロアとリヤフロアの同時成形、と、部品そのものの大型化が進んでいる。そのため大型プレス金型の需要は今後も高まりそうだ。同時に従来から大型だった海外メーカー(欧米)向けの金型にも対応できることから、米国メーカーの受注生産も現在進行中だ。さらに、国内自動車メーカー各社が九州・中国・関西といった西日本エリアに生産拠点をシフトする動きが強まっており、アクセス面からも、島根県の真ん中に位置する江津工場はメリットが大きい。
平成10年には、設計・電算(CAD/CAM)部門を本社から移転。コンピュータ画面上で成形シミュレーションを行い、試作工程の短縮化も実現した。最新鋭の大型5軸加工機などの拡張を機に工場スペースも倍増するなど、まさに主力工場の陣容で臨む躍進ぶりだ。
操業開始から8年。常に進化する業界のニーズに呼応し続ける江津工場のエネルギーは、平均年齢24歳の若い技術者たちの成長が支えている。「どんなに最先端の機械が導入されても、もの作りに携わる人に意欲と熱意がなければ良い仕事は生まれません。伝統の技と最新鋭の技術を織り交ぜてこそ、“日本の製造業の有るべき姿”だと確信しています。金型に人の手仕事で行う微調整が不可欠なように、巧の技に磨きをかける若い技術者がひとりでも多く育ってほしいですね」と、林田工場長。スピンドルオイルの匂いがほのかに漂う工場の中に、めまぐるしく変化を続ける自動車製造業が失っていない“原点”がある。

[林田 栄三(はやしだ えいぞう)取締役工場長(48歳)
昭和29年大阪府生まれ。同志社大学法学部卒業後トップ金属工業(株)に入社、設計を担当する。平成6年、同社の江津工場操業開始を受けて工場長として着任。関東圏への出張や会合参加は、原則的に“日帰り”主義。時間が許すかぎり、作業服・安全靴装備で社員と共に工場に立つ。趣味は学生時代から体育会で極めたボーリングで、同大時代に全日本学生チャンピオンに輝いた実績を持つ。現在でも年間アベレージは203をキープ。二男一女の父親。

社員教育と共同技術開発の双方向。
地元のポリテクカレッジ島根との交流を育む。
江津工場では、市内はもとより県西部の各高校・高専から積極的に卒業生を受け入れ、若手技術者の育成に力を注いでいる。江津市二宮町に位置する『ポリテクカレッジ島根』(中国職業能力開発大学校付属島根職業能力開発短期大学)からも、制御技術科出身の先輩たちが即戦力として活躍中だ。また、江津工場では社員のキャリアアップのために『ポリテックカレッジ島根』の社員教育コースを導入するほか、共同で自動加工機を開発するなど、同校の企業支援事業に貢献。地域との前向きな交流を図りながら製造業全体の新たな可能性を引き出そうとしている。
キーパー株式会社三隅工場
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