カトウ産業株式会社
 
木造軸組み工法の開発が強くてやさしい“21世紀住宅”を生み出す
有限会社日本庭園由志園
●設立/昭和48年 ●資本金/1億4630万円 ●従業員数/25名
●住所/島根県安来市荒島町1699-1 TEL0854-28-8857 FAX0854-28-9000
●関連工務店/(株)ハウジングアカデミー
[会社概要]○木材の輸入販売事業 ○メタルフィット工法を主体とした建築部材販売事業 ○建築工事事業 ○不動産(住宅・アパートなど)事業

全国の工務店やエンドユーザーから注目される“メタルフィットグループ本部”の素顔
描かれた設計図面は本部のCADルームに送られ、構造材・部材の積算・施工図面、そして生産指示の全てにわたる施工計画が一目瞭然となる。そして、構造材・パネルなどの資材は、本部とインターネットで結ばれた全国あるいはアメリカの生産指定工場から安定供給される。木造住宅の骨格となる構造部材の生産・販売・施工をネットワーク化することで、全国の工務店とエンドユーザーにメリットを提供する本部こそ、島根県安来市に本拠地を置くカトウ産業(株)なのだ。
社名に聞き覚えはなくても、“メタルフィットグループ本部”の名称は、九州から北海道における工務店やビルダーたちにかなり浸透している。大手のハウスメーカーが、工場でプレカットした部材を用い、現場でのマンパワーの省力化・性能の均一化を実現させているが、カトウ産業(株)が注目されているのは、その上を行く独自の視点と開発力だ。
まず家の土台を司る構造材には、歪み・狂いの少ない集成材を。そして、土台と柱、柱と梁などの接合部分には、自社開発した“メタット”という専用金物を接合することで、一般の在来軸組工法よりも高い強度を実現した。メタットの取付けは、ボルト・ナットを一切使用せず、専用のドリフトピンを使うことで集成材の損傷を防ぎ、目視確認で取付完了をチェックできる。集成材と接合金物、そして躯体の強度をさらに高める構造用パネル。この3要素の組み合わせはメタルフィット工法と呼ばれ、中堅工務店には高品質の住宅建築を、そしてエンドユーザーには、木の持つやさしさと強さを実感できる住まいを実現した。

木材の特性を熟知した専門性と 家具づくりのノウハウが多彩な発想の原点
「なぜ、家は職人さんが建てなければならないのだろうか?そう思ったことが、開発のきっかけでした」と、語る加藤社長。高品質の住宅を合理的に工期短縮する事でトータルコスト削減を可能にしたメタルフィット工法は、そんな社長自身の素朴な疑問から、社長自身の手で生み出された。製材業を営む父親の下で、欧米産木材の輸入・家具用資材販売業へと事業を展開。建築業は未知の分野だったが、家も家具も同じ木材を使う。木材を知り尽くしたスペシャリストだからこそ、逆に、コスト競争・職人不足など、住宅建築の弱点を客観的に分析できた。「住宅業界でも、低価格競争など情勢がめまぐるしく変化している。地元の中堅工務店さんの支援になれば、と思ったんです」。
メタルフィット工法が世に出たのは、平成4年。当初は業界での実績が無いことから苦戦を強いられた。しかし、翌平成5年、日本住宅木材技術センターから『木造住宅合理化システム・高耐久性能』の認定を受けると、たちまち全国区の反響を得ることとなった。
一般には、ムク材を使った住宅に価値を求めるユーザーが多い。しかし、強く燃えにくく、そして±0.5mmの精度まで加工できる集成材は、住宅に用いる木材のあらゆる弱点を克服した“木を超えた木”と賞されている。集成材の特性を最大限に引き出し、さらに強さを高める接合金物を開発したことは、まさにカトウ産業(株)ならではの実績だ。
 平成10年には世界最大規模の住宅見本市・NAHB SHOW(米国・ダラス)に、自社で企画した「DIY住宅SELF」を発表。海外進出の足がかりを得た。メタルフィット工法を主体に、レイアウト自在・敷地有効利用といった新提案は、時代に即したユーザーのニーズにきめ細かく対応するという住宅建設の王道を行くものだ。自社の強みを最大限に打ち出した開発を土台に、カトウ産業(株)はすでに、次の時代を見据えた歩みを始めている。

[加藤 正雄(かとう まさお) 代表取締役(57歳)
昭和20年島根県安来市生まれ。県立松江工業高校・機械科を卒業後、神戸生糸(株)勤務を経てUターン。昭和41年、安来市の加藤製材所に入社。昭和48年同社を退社し、分離独立したカトウ産業(株)を設立。同時に代表取締役となる。趣味はゴルフ・テニスほかスポーツ全般と小型飛行機の操縦など、幅広い分野に好奇心を発揮。三女の父親。

トピックス平成7年1月の阪神淡路大震災で、
被災者のために仮設住宅500戸を建設
「少しでも多くの被災された人たちに、いち早く落ち着ける場所を提供したい」。それは、社長の一念で即断実行された。建設地は、神戸市と同様大きな被害に見舞われた西宮市。震災直後から間もない日数でくい打ち作業をスタートさせ、現場と部材の搬入手配などを調整する安来本社は、毎日24時間体制で対応した。この仮設住宅の建設には、もちろんメタルフィット工法が使われ、スピーディーで確かな技術力を発揮。3月末には500戸の仮設住宅が完成し、引渡しを行った。
有限会社日本庭園由志園
キラリカンパニーバックナンバー》
Vol.14 Vol.13 Vol.12 Vol.11 Vol.10 Vol.9 Vol.8 Vol.7 Vol.6 Vol.5 Vol.4 Vol.3 Vol.2 Vol.1 

BeanS topバックナンバーVol.8 》キラリカンパニー