- ふるさとの手紙 邑智からの春便り -

サトシ君、元気ですか?
都会の生活には、もう馴れましたか?サトシ君が邑智を出てから、もう2カ月が過ぎるんですね。
都会の春は、どんな感じですか?こっちでは、ウグイスやヒバリのさえずりが萌木が茂る山や田んぼに響き渡っています。山すそに向かって段々になった棚田の風景が懐かしいでしょ。田植えが終わった棚田は、いっせいに緑の絨毯が敷き詰められたようだし、苔蒸した石が積まれた畦にも黄色の小花がいっぱいです。今年は春がとても早いみたいで、いつもなら5月の連休が見ごろの山ツツジの花も、4月の中旬には淡いピンク色の花が満開でした。
都会に出た人たちは、よく「江の川が懐かしい」っていうけど、サトシ君もそうですか?毎年、江の川にかかるたくさんの鯉のぼりが風に揺られ、川面の上を元気よく泳いでいます。私にとっては当たり前の風景でも、サトシ君にとっては、懐かしい風景になるなんて、何だか不思議な気もするな。
そういえば、もうすぐ羽須美村の「次の日祭り」。今年もサトシ君のお父さんは、夜になると一杯やりながらの傘鉾作りに余念がないそうです。今年は、傘鉾のてっぺんに何が飾り付けられるのかなあ。楽しみです。当日は、また賑やかなことでしょう。きれいに飾り付けられた傘鉾を持って道中を練り歩く風景は、羽須美村にとってなくてはならない、ふるさとの行事だよね。もちろん、今年も見に行くつもりです。だって、おばさんが作る「箱寿司」は天下一品!これを食べ逃す手はないもの。そうそう、この間、石見町の役場に就職したマユミと、「石見香木の森」に行きました。ハーブの寄せ植えやリース作りの体験ができるので、作ってきましたよ。結構、手軽に自分の好きなようにできるので、おもしろかった。今、玄関に飾ってあります。帰りに、温泉「霧の湯」に入って、仕事の疲れもとれたし、一石二鳥。サトシ君も、今度一緒に行こうよ。桜江町の「風の国」でも紙漉きや木工や陶芸体験ができるし、たまには、そんなのもいいもんだよ。ほら、新社会人って結構つかれるしね。田舎ならではの、ストレス解消法です。 
今度いつ帰ってくる?そのときは連絡してよね。みんなに連絡しておくから。私、車の免許とったし、みんなでドライブしようよ。恐いぞー!そうそう、健一君は、この間、カヌーで江の川の川下りしたんだって。もうすぐ暑くなるし、みんなでしようよ。これって、都会じゃちょっと体験できないしね。
じゃ、みんな待ってるから。都会に疲れたら、すぐに帰っておいでよ。ほんとに。
元気でがんばれ!私も島根で社会人1年生、がんばるぞー!

  平成14年5月10日
さつき

ふるさとの手紙バックナンバー》
Vol.14 Vol.13 Vol.12 Vol.11 Vol.10 Vol.9 Vol.8  Vol.7 
ふるさと歳時記》
Vol.6 Vol.5 Vol.4 Vol.3 Vol.2 Vol.1 

8本目の橋「大和大橋」
「大和七橋」といわれる大和村の江の川にかかる橋の8本目がもうすぐ完成です。これまでの高梨傾張橋や大浦ニールセンローゼ橋、都賀トラスドランガー橋などもいいけど、今度の橋は茶色をした大和大橋という名だそうです。なかなかの景色ですよ。

瑞穂ハンザケ自然館へ行ったよ!
先週の日曜日には、従兄弟を連れて瑞穂町の「瑞穂ハンザケ自然館」へ行きました。オオサンショウウオのことを「ハンザケ」って呼ぶのは、こっちの方ばかりなんだってね。てっきり、全国どこでもそう言うのかと思ってました。匂いを嗅いだり、ちょっとグロテスクな顔に驚いたり!しかし不思議な生き物だよね。

角寿司
木箱の型を使って上からぎゅうっと押して作る角寿司。お祭りやお正月に欠かせない郷土の味覚です。外か。らは見えないけど、中にはシイタケやカンピョウなどの煮物の具が入っていて、とっても美味。上は、でんぶやサンショウの葉など、季節の食材で彩りよく飾ります。このごろは、道の駅などにも置いてあります。
いりかね
今ほどぜいたくでなかった昔から、各家々で作られた田舎に伝わる手作りのおやつです。乾燥させた米、大豆、カキモチを油で揚げ砂糖醤油でからめてあり、ガリリッとした歯ごたえと醤油味の甘味が懐かしい田舎菓子です。

BeanS topバックナンバーVol.7 》ふるさとの手紙