山陰建設工業 株式会社
 
建設業を主体としたグループ企業力で“人と自然の共生”をめざす
アユミ工業 株式会社 出雲工場
●設立/昭和38年 ●資本金/2500万円(グループ企業総資本金/1億1400万円)●従業員数/45名(グループ全従業員数/110名)
●住所/島根県出雲市神西沖町2334-3 TEL0853-43-1113 FAX0853-43-3258
[会社概要]○土木・舗装・防水・スポーツ施設工事○バイオ技術による植物の研究・開発 ○免疫活性剤の研究・開発・製造 ○生物の機能を利用した水質浄化の研究。砂利の採取・販売 ○建設廃材リサイクル事業 ○不動産売買・仲介
●グループ構成企業/山陰プラント(株)、山陰興業(株)、湖東工業(株)、(株)モア・フレッシュ、(有)ゆうき

〈環境〉をテーマに昭和50年代からリサイクル・バイオ技術に着手
舗装工事、土木工事、スポーツ施設工事などで数多くの施工実績を持つ地元建設業界の老舗。山陰建設工業(株)は、昭和38年の設立から出雲市を基盤に成長を続け、その確かな技術力で高い信頼を得ている。しかし、こうした地域社会の身近な施設や公共土木工事事業を手がける堅実さに併せ、6社のグループ企業が連携して次々と新規事業に挑戦している。柔軟でクリエイティブな企業風土に培われた独自の研究開発力で目指すのは、自然を生かした“環境保全型社会”の実現なのだ。
たとえば、平成13年夏に発表された道路舗装の新技術。これは、舗装用アスファルトに廃ペットボトルを溶かし込む技術の開発に成功し、自社プラントで製品化まで行っている。プラスチックとアスファルトは融点の違いから分離するため、プラスチックは舗装材原料としては不向きとされていた。しかし、同社では昭和55年から研究に取り組み、融点がおよそ250℃程度の廃ペットボトルを粉砕し、軟化点が80℃弱のアスファルトと均一に混合する技術を開発した。廃ペットボトルを混入させた舗装アスファルトは、従来のものより強度が1.5倍にアップ。しかも、日産300トンの舗装用プラントでおよそ5トンの廃ペットボトルをリサイクルすることができる。製品特許を取得したこの技術は、全国紙の経済新聞で紹介されると全国から大きな反響を呼んだ。「“継続は力なり”の言葉の通り。長い時間をかけた取り組みが、ひとつずつカタチになっています」と、山陰建設工業グループを率いる小村社長は語る。こうした資源のリサイクルだけではない。環境修復技術へのチャレンジは、バイオ技術の研究も守備範囲となっている。

環境クリエイターたちの未来創造計画は土壌・水質・生態研究へと無限に拡がる
舗装アスファルトの製品開発の影には、島根大学との共同研究の成果があった。同社では県の内外を問わず、産・官・学共同研究のプロジェクトに積極的に参加している。異分野の専門家の知恵を借りながら、時には自社の施工技術力を生かし、地域や大学の研究機関を巻きこんだ活動が幅広い事業展開へと拡がりを見せている。
中でもバイオテクノロジーを利用した土壌・水質の修復技術の開発では、遺伝子組み替え技術を利用した天然農薬や、廃棄物のカニ殻に含まれるキチン質を微生物で処理した植物の育成・免疫活性剤“バイオキトサンG-1”の製品化も行った。これは、昭和61年に産官学プロジェクトの勉強会に参加したのがきっかけで、試行錯誤を繰り返しながら生み出された自社開発製品なのだ。
山陰建設工業グループの事業展開は、次代を見据えた企業戦略もあるが、それだけにはとどまらない。ふるさとの自然と地域への愛着が根底にあるからこそ、豊かな自然環境を取り戻すために自分たちが何をすべきかを見極めている。農業、医療、地元神西湖の水質改善などなど…。人と自然を調和させる技術の研究開発を通じて、好奇心と創造力の翼は無限に羽ばたこうとしている。

[小村 洋司(おむら ようじ)代表取締役(54歳)
昭和22年出雲市生まれ。岡山理科大学応用物理学科を卒業後、大手道路会社に就職。中国縦貫自動車道の建設に携わる。昭和49年、出雲市へUターン。山陰建設工業株式会社に入社。工務課長として工事現場で指揮をとる。平成元年、父親の後を受けて代表取締役に就任。他人がやりそうに無いことに好奇心がわくという社長のモットーは「不可能を可能に」。趣味は海釣り。学生時代ヨット部だったこともあって、自らボートで漕ぎ出し楽しむことも。2男1女の父親。

トピックス自社で有機栽培した
“出雲金時”が全国デビュー
ミネラル分たっぷりの土壌で栽培されたサツマイモ(出雲金時)は、ビタミン豊富で味も格別。グループ企業の(有)ゆうきでは、土作りからこだわって水稲・野菜・果物・観葉植物などの生産と販売を手がけているが、この出雲金時も自信作の一つ。自社で有機栽培した出雲金時は、地域の無添加製パンメーカーに納入されるほか、その美味しさが評判を呼び、この冬、大手百貨店の通販カタログを通じて全国に向けて販売されている。
アユミ工業 株式会社 出雲工場
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