ダイワボウポリテック株式会社益田分工場
 
最新鋭のウォータージェット法を操り、人と環境にやさしい“不織布”を製造
シマネ益田電子 株式会社
●操業開始/平成12年8月 ●従業員数/28名
●住所/島根県益田市須子町3-1 TEL0856-22-8332 FAX0856-22-6783
[会社概要]○ウェットティッシュなどの衛生用品や家庭用清掃シート等の素材となる不織布の製造

海外でもトップクラスを誇る生産実績の一翼を担う益田分工場の新設
「不織布」という言葉は耳慣れなくても、生活の中でダイワボウポリテックの製品を手にしている機会は意外と多い。ウェットティッシュ、ティーパックの袋、赤ちゃん用のおしり拭き、清掃用シートなどがそうだ。不織布は、洋服の裏地や建築用の壁材、医療・衛生関連など広い分野で使われている新素材なのだ。ちなみに海外ではスパンレースと呼ばれており、国内でも約20社のメーカーが国内向けに不織布を生産しているが、ダイワボウポリテックのシェアは日本で約3割。その高品質な製品構成でトップクラスにランクされている。
これまでは播磨工場・美川工場という2つの拠点で年間7000トンを生産していたが、平成12年8月に新設された益田分工場は1拠点で5000トンを生産する。不織布は、原綿の糸を織ることなく繊維自身の融着力で接合して作られていて、繊維の分割・シート化にはジェット水流を利用した“ウォータージェット法”が採用されている。高圧ポンプから繰り出される150キロ気圧という数値は、金属などに吹き付けると研磨剤を使わなくてもピカピカに磨かれてしまうほどの高圧力。国内や東南アジアの中では、まだ4台目の最新鋭の設備が、ここ益田分工場で稼動しているのだ。不織布生産の大手・ダイワボウポリテックがさらなる生産拡大と飛躍を願って新設した益田分工場は、地域活性化という大きな目標も掲げられている。

高品質の製品作りを支えるのは社員一人ひとりの意識
工場が位置するのは、ここ益田市で昭和16年から操業を続けるグループ会社・ダイワボウレーヨン(株)益田工場の敷地内。不織布の原料となるレーヨン綿もここから調達することで、コスト半減を図っている。しかし、ダイワボウポリテックが益田市に進出したのは、こうしたグループ会社との連携や土地の利便性だけが理由ではない。「出荷額拡大も企業として大きな命題ですが、あくまでも地域と共存しながら進めていきたいです。益田市に拠点を設けたことで地元の人たちに雇用のチャンスが広がり、地域活性化につながってほしいと願っています」と、崎久保工場長は語る。
現在28名の社員のうち、大半は益田市周辺の二十代の若者たちだ。平成12年4月に採用されたあと、播磨・美川工場で4カ月の研修を受け、新工場の創業社員となっている。そして製造現場では、時代の変化に呼応して、かつての大量生産体制から多品種少量生産へと変革が続いている。
ひとくちに不織布の製造といっても、メーカーが依頼してくるのは切り幅・サイズなど15〜20種もあり、そのニーズに柔軟に対応することが信頼度を高めるポイントとなる。このため、益田分工場は、社員の一人ひとりが“ものづくり・品質管理・機械のメンテナンス”のすべてに力を発揮できる教育を進めている。分業化された製造ラインで製品作りの一部分だけをこなすといったイメージは、ここには無い。安全管理のもとにメンテナンス技術も習得することで、社員たちは製品作りをトータルな視点で捉えることができ、自分たちが工場を支えているという意欲につながるのだ。「この世に生き残る物は、変化に敏感に対応できる生き物」という、ダーウィンの進化論の一説を心に刻む工場長の下で、操業2年目を迎えた若い社員たちは、オールラウンドプレイヤーを目指しながら生き生きと仕事に励んでいる。

[崎久保 守(さきくぼ まもる) 取締役工場長(51歳)
昭和25年兵庫県神戸市生まれ。信州大学繊維工学科卒業後、昭和49年に大和紡績(株)に入社。平成10年2月、ダイワボウポリテック(株)美川工場の取締役工場長に就任。平成13年4月から益田分工場の取締役工場長を兼任。新工場の立ち上げ準備から関わり、平成12年8月の操業開始を迎える。現在は益田市内で単身赴任。もう少し落ち着いたら地元や津和野・秋吉台などの観光名所をまわるのが楽しみ。二男一女の父親。趣味はゴルフ。

トピックス市民と共に地域振興に貢献
高津川にほど近い須子町の工場は、グループ企業のダイワボウレーヨンと合わせると総勢280名の従業員が集う大所帯。約19万平方メートルの広大な敷地は、古くから益田市の市民と一緒に歴史を刻んできた。納涼祭り、クリスマスパーティーなど季節のイベントは、従業員とその家族や一般市民も参加して毎年盛大に開催される。また、桜並木が美しい敷地内のグラウンドは、市民の運動会や各種イベントなどにも解放。そのほか、元プロ野球選手を講師に招いた「少年野球教室」を主催するなど、地域の子供たちのスポーツ振興にも前向きに取り組んでいる。
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